あれは自分が大学2年生の時にさかのぼるが、当時から自分はトレーニングにはまっていて、トレーニングを通じて仲良くなった一つ上の先輩に「伊東、俺が昔から通っている本格的ジムあるんやけど、今度一緒に行ってみいへんか?」と誘われたので行った。
そこは大阪京橋にある当時は「ワールドジム」(現在ミスターUジム)と言う名前で中に入ると異様なハードコアな雰囲気で、フロントに行くとそこには、このジムの会長らしき方が居て坊主頭で強面でひげを生やしていてジーパンに、腕をまくったトレーナー姿と言ういでたちで、そこから見える前腕が異様に太く独特の雰囲気をかもし出した方が居た。よく見ると「この人はボディビルの雑誌に、よく載って居る人だ!」なんとその人はあの偉大な日本人で唯一ミスターユニバースをとった、あの杉田茂氏であった。自分は当時からボディビル雑誌をよく読んでいたのですぐわかった。
そしてそのジムにすぐに入会を決めた。当時入会時上腕のサイズを測り16インチ(約46センチ)以上あると16インチTシャツと言うTシャツがもらえて、ジムの掲示板に名前が貼り出される事になっていて自分は当時約47センチぐらいの上腕があったので、そのTシャツをもらったのを覚えている。そしてその掲示板の一番腕の太い20インチ(約50センチ)のところに、あの杉田会長の名前があった。当時の自分は杉田会長があまりにも偉大な方なのを知っていたので、雲の上の様な存在に見えて、まともに話す事もできなかった。
当時先輩から杉田会長の色んな話を聞かされていて、体重が90キロなのにベンチプレスが190キロ軽く上げるとか100キロでバーベルカールをするとか聞かされていて非常に怖かった。でも実際入会すると、トレーニングの話が好きで非常に気さくな方であるのがわかったので安心した。
自分がJPCボディビル大会を将来出場しようと思ったのは、この時からである。今でも自分は杉田会長を尊敬していてすばらしい方だと思っている。